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■矯正歯科治療を始める前に
Q1.矯正歯科治療はいつから始めればいいのでしょうか?
治療開始に適した時期にはかなり個人差があります。
一般的には、下あごが大きかったり(受け口)、上あごが大きかったり(出っ歯)、上下の前歯がかみ合わないなど、骨格に大きな問題がある方は早目(小学校低学年~中学年くらいから)に治療を開始した方がよいと考えられています。
お子様の歯並びが気になり始めた時に一度、矯正相談を受けられることをお勧めします。
当院では、相談後すぐに治療を始めるわけではなく、個々のお子様に適切な治療開始時期が来るまで、半年~1年間隔で無料の再相談を行っております。
Q2:部分的に治療できますか?
「部分矯正」という言葉を聞かれたことがおありでしょうか。
もちろん、気になるところだけ部分的に矯正歯科治療を行うことは可能ですが、部分矯正にはいろいろなリスクがあり、おすすめできない場合や、治療自体ができない場合もございます。
Q3.歯周病でも治療はできますか?
歯周病がある場合、かかりつけ歯科医院で先に必要な治療を行うことが大切です。症状が落ち着いてからであれば、十分矯正歯科治療を行うことはできます。
歯周病の方は歯が埋まっている土台の骨が痩せている部分があるため、健康な方よりむしろ早く歯が動きます。ただし、その反面、土台が少ない分、矯正歯科治療が終わった後の後戻りが起こりやすいため、保定を十分に行うことが大切です。
Q4.治療は痛いでしょうか?
痛くないというとウソになります。
矯正歯科治療に伴う痛みは大きく分けて下記の2つのものがあります。
①装置による痛み
お口の中に矯正装置が入ると、はじめのうちはその出っ張りでほっぺたや唇の内側の粘膜がこすれて口内炎ができてしまうことがあります。
この痛みは一過性のもので、お口の中の粘膜が装置となじんでくると新しい口内炎ができることはめったにありません。
当院では、はじめて装置を付けた患者様に、装置の出っ張りをカバーするためのワックスをお渡ししておりますので、口内炎がひどいときはそれで対処していただきます。
②歯の移動に伴う痛み
矯正歯科治療はあごの骨に埋まっている歯を移動させるのですが、そのメカニクスは移動させたい方向に力(矯正力)をかけ、その部分の骨を溶かしてそこに歯を移動させるという仕組みになっているのです。矯正力は弱い力ではありますが、それを受けた歯の根っこにある歯根膜という組織に負担がかかり、そこにかむ力などが加わった時に痛みを感じることになるわけです。ただし、痛みの感じ方には個人差があり、一般的には大人より子供の方が痛みを感じにくいようです。
初めて装置を付けた日や、装置の調節を行った日は、治療の5~6時間後より痛みを感じ始め、2~3日後には落ち着いてきます。
Q5.治療期間は?
Q4.の答えにもありましたが、矯正治療はあごの骨を溶かしながら歯を移動させる仕組みになっています。
歯に負担がかからないように移動させるためには、弱い矯正力をかけて少しずつ動かしていくことが大切です。
そのため、治療期間は平均して2年~3年と長期にわたります。
Q6.大人になってからでも矯正歯科治療は受けられますか?
ひと昔前までは、矯正歯科治療は子供の時にしておかなければ大人になってからでは無理という考えがメジャーなようでしたが、近年、「成人矯正」という言葉が雑誌等で取り上げられたりするようになってきました。
大人になってからでも矯正歯科治療は十分可能です。ただ、大人はあごの骨の成長が終わってしまっているため、治療方法にどうしても制限(たとえば歯を抜かないと治せないとか)が出てしまいます。
上記Q4.の痛みの項目にも出てきましたが、大人の方が痛みを感じやすかったり、治療にともなって起こるかみ合わせの変化に違和感を覚えやすかったりと、子供より少し大変だと感じる方もいらっしゃいますが、最近では親子で治療に来られるかたも増えてきています。
平均寿命がどんどんのびてきている近年、一生自分の歯で食べていくために、矯正歯科治療を考えられてはいかがでしょうか?
Q7.子供から始める矯正歯科治療と、大人になってから始める矯正歯科治療(成人矯正)とでは 何が違うのですか?
①子供から始める矯正治療は二段階に分けて考えます。
あごの成長期、すなわち小学生のうちに行う治療(一期治療)と、すべての歯が永久歯になってから行う治療(二期治療)とに分けられます。
あごの成長期に行う治療(一期治療)とは、おおざっぱに言うと、上あごや下あごの成長時期に合わせて成長を助けたり、抑制したりして歯のスムーズな生え換わりを促す治療です。この時期にはあまり細やかな歯の移動は行いませんが、この治療を行うことで、将来の二期治療がより簡単になり、より良い結果が得られることになるため、一期治療はとても大切な治療です。
すべての歯が永久歯になってからの治療(二期治療)は、みなさんが一般的に「矯正装置」と思っていらっしゃるワイヤーの装置を用いて歯の移動を行う治療です。
あごの成長期から治療をしている子は、大体、生え換わりが落ち着いた中学生くらいから始めることが多いですが、極端なことを言えば、一期治療の後ずっとお休みをしていても、大学生になってから、もしくは就職や結婚してからでも同じような治療結果が得られます。
②大人になってから始める矯正歯科治療は、二期治療の装置と同じものを使いますが、顔面骨格の成長が終わってからの治療になるため、どうしても治療方針に制限が出てきます。中学生や高校生は成人ではありませんが、成長はほぼ終わっているため、この時期に初めて相談に来られた場合、治療の可能性には制限が出てきます。
たとえば、がたがたを治すために必要なスペースを健康な歯を抜歯することで得なければならなかったり、あごの骨の成長コントロールができていないため、顎変形症として外科的な手術を併用した矯正歯科治療をしなくてはならなかったりという具合に、治療が複雑で大変なものになってしまうこともあります。
- ■治療中について
Q1.治療中に妊娠しても大丈夫ですか?
大丈夫です。
出産の前後数カ月、ワイヤーの調整をお休みすることになりますが、特に問題はありません。
矯正歯科治療中に妊娠、出産されたママたちはたくさんいらっしゃいます。
Q2.スポーツをしても大丈夫ですか?
顔に直接打撃が加わるようなスポーツでなければ問題ありません。
ただし、球技では不意にボールが顔面に当たった場合などに、お友達よりお口を切るリスクが高くなりますので、注意は必要です。
Q3.吹奏楽部で楽器を吹けますか?
当院には吹奏楽部の患者様がたくさんいらっしゃいます。
金管楽器と木管楽器とで装置の当たり具合は違いますが、今のところ装置のせいで楽器が吹けないという報告はありませんし、当院では吹奏楽部の患者様には楽器を吹く際に付ける装置のカバーを差し上げています。ご安心ください。
Q4.歯みがきは普通にできますか?
歯みがきは普通にというよりはむしろ、普通以上に丁寧にしてください。
複雑な装置がお口の中に入っていると歯みがきがとても難しくなりますので、これまで以上に時間をかけて念入りにみがく必要があります。
歯みがきの力のせいで装置が壊れることはありませんので安心ください。
Q5.治療の途中で転勤があるかもしれないのですが?
転居先の信頼できる先生を紹介いたしますので、治療の継続は可能です。
ただし、矯正歯科治療は保険のきかない自費治療ですので、治療費も継続でというわけにはいきません。
当院でお支払いいただいた治療費のうち、まだ済んでいないぶんの治療費を清算し、返金するシステムにしておりますが、自費治療の治療費設定はクリニックによって様々であるため、多少の重複が出ることになります。ご了承ください。
しかし、子供の成長は待ってはくれません。適切な時期に治療を開始することが望ましいので、転勤が多いご家族は多少のリスクがあるかもしれませんね。
Q6.特別な日(結婚式等)に短期間だけ装置を外したりできますか?
最近、20代~30代の患者様が増えています。その方たちの中には、「結婚前にきれいな歯並びにしておきたい」と、今流行りの『婚活』の一環として矯正歯科治療を始められる方もたくさんいらっしゃいます。
当院では、そのような患者様(表のワイヤーで治療をされている方)の特別な日のため、一時的に目立つ部分の装置を外すことも可能です。外した装置は再利用できないため、再装着には多少のお代金がかかりますが、高額ではございませんのでご安心ください。
Q7.治療中に虫歯になりませんか?
毎日の歯みがきが十分でない場合、当然のことですが虫歯はできます。
当院では、来院の際はいつも歯科衛生士による衛生指導とクリーニングを行うようにしておりますが、治療に来ていただくのは多くて月に1回ペースであるため、毎日の歯みがきが重要になります。
特に、生え換わったばかりの永久歯はとても柔らかく、1か月で急激に虫歯が進行してしまっている場合もあるのです。
当院では、患者様がお子様の場合、装置装着中は親御さんに仕上げみがきをお願いしております。
せっかくきれいになった歯並びも、治療済みの詰めものだらけの歯では悲しくないですか?
装置が入っていて歯みがきがしにくいのを言い訳にしないで、がんばってみがきましょう。
Q8.歯を抜いて治療をしても大丈夫?
近年、食生活の変化であごの骨が小さい人が増えているといわれています。
当院に来られる患者様の大多数が、程度の差はありますが歯のがたがたを気にされているのが現状です。前歯や奥歯にがたがたがあると、物をかみきったりすりつぶしたりといった機能があまり有効に使われてないものです。
歯の数が全部そろっていても、それでは役割を果たせないまま無駄になっている歯がたくさんあるわけです。
特に大人になってからの矯正歯科治療の場合、スペース確保が難しく、健康な歯を何本か抜歯することでがたがたの解消をしたり、歯を引っこめたりというような治療をすることがあります。
多い時には上下左右合計4本も抜くこともあるため、健康な歯をそんなに抜いて大丈夫?と心配になる方がたくさんいらっしゃいますが、機能しないままの歯を大事に取っておいて、しかもがたがたのために十分に歯みがきができず歯周病や虫歯になるリスクを常に抱えたままなのと、歯を抜いてすべての歯できちんとかめるようになるのと、どちらがよいでしょう?
一般的に、矯正歯科治療のために抜く歯は小臼歯という歯で、普通は上下左右2本ずつあるので、1本がなくなったとしてももう1本で十分機能できると考えられています。
小臼歯は比較的小さな歯ですので、親知らずの抜歯のように大変な抜歯になることもめったにありません。ご安心ください。
- ■装置の種類について
Q1.裏側から治療したいのですが、できますか?
裏側からする矯正歯科治療を舌側矯正と言い、表側と同じようにワイヤーを使って歯を移動させる仕組みになっているのですが、この装置はどんな方にでも適している訳ではありません。その方のかみ合わせによって向き不向きがありますので、裏側から治療ができるかどうかは一度お口の中を見せていただかなくてはなりません。
裏側からの装置には目立たないというとても大きな利点がある半面、発音しにくい、食べにくい、表の装置よりも歯みがきが難しいなど、いろいろなリスクもあります
Q2.セルフライゲーションブラケット(デーモンシステム等の)とはどんなものですか?
永久歯列の矯正歯科治療に使う装置はマルチブラケット装置といい、歯の面に直接張り付けるブラケットという装置と、歯を移動させるレールの役割を果たす着脱可能なワイヤーとに分けられます。
現在、素材や形、機能など多種多様なブラケットが使われており、セルフライゲーションブラケットというのは、最新のものの1つです。
従来のブラケットよりもワイヤーの滑りがよく、やさしい力で歯を動かすことができるようになり、その結果、痛みも少なく治療期間も短くなってきました。
Q3.取り外しのできる装置で治療をしたいのですが。
取り外しのできる装置にもいろいろあり、当院では子供の矯正歯科治療によく使っています。
必要な時に自分で取り外しができたらとても便利ですよね?
最近では大人の『マウスピース矯正』というものがテレビや雑誌で取り上げられていますが、それだけで完全にきれいになる歯並びは少ないのが事実です。ワイヤーでの治療のように細やかに動かすこともあまりできないため、当院では大人の方の治療は取り外しのできない装置のみを使っております。
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- ■治療後(保定期間中)について
Q1.保定装置はみんな必要なのですか?
必要です。
歯の移動のメカニズムで説明しましたが、矯正歯科治療では、歯を移動させたい方向に矯正力をかけ、あごの骨を溶かしてそこに歯を移動させる仕組みになっています。
これまで歯があった部分には新しい骨ができてくるのですが、骨はすぐにできるものではありません。もともと歯があった位置に新しい骨ができてくるまでの間、移動した歯はグラグラの状態なのです。装置を付けているうちは装置で固定されていますが、装置を外していったん自由にしてしまうと、移動した歯は元に戻ろうと動いてしまうのです。
それを防ぐためのものが保定装置なのです。保定期間は新しい骨ができて歯のグラつきがなくなるまでを目安に使っていただきます。骨ができるのには個人差がありますが、一般的には大人より子供の方が早く安定してきます。大人になってから治療をした方に長期間の保定をお願いするのはそのためです。
Q2.どのくらいの期間、保定が必要ですか?
一般的に、歯の移動にかかった期間の倍以上の期間保定するのがよいと言われていますが、Q1.の答えで説明したとおり、歯が安定してくるのには個人差があります。
当院では大体3年~5年程度の保定をおすすめしております。
- ■治療費について
Q1.矯正歯科治療には保険がきかないのでしょうか?
現在の日本では、矯正歯科治療には保険がききません。
ただし、口唇口蓋裂や顎変形症、その他厚生労働省の指定する先天性疾患の矯正歯科治療には保険が適応されます
Q2.大人の矯正歯科治療でも医療費控除の対象となりますか?
対象となります。
ただし、税務署によっては大人の矯正歯科治療を審美目的ととらえ、医療費控除の対象外と否認されることもあります。大人の方でも審美目的だけで矯正歯科治療をしている訳ではないのですから、その場合は当院で治療内容を記載した書類を用意いたします。ご相談ください。
Q3.料金は高額になると聞きましたが、一度に支払わなくてはいけませんか?
当院での基本料金のお支払いには、現金一括のほかに、クレジットカード払いや分割払い(短期・長期)、デビッドカード、銀行振込み等がございます。
Q4.他のサイトを見ていると相談料無料の矯正歯科がありますが、なぜそちらは有料なのですか?無料であれば相談したいのですが。
当院では初診相談料として1,050円(税込み)いただいております。料金をいただくということは、それだけ責任を負うということです。どのような患者様がいらっしゃっても、時間をかけてじっくりとお話しさせていただいております。なお、再相談料はいただいておりませんので、何度でも相談に来ていただき、納得して治療を始めていただけると思います。
- ■その他
Q1.近くの歯医者さんでも矯正歯科と書いてあるところがかなりありますが、矯正歯科専門クリニックはどこが違うのでしょうか。
現在、日本では歯医者であれば誰でも「歯科」「矯正歯科」「小児歯科」「口腔外科」という看板をあげることができるように法で定められています。
その分野を勉強し、熟練を積まれているからこそ看板に上げられているのでしょうが、実際に治療に当たるドクターが矯正歯科の専門教育をどのくらい受けられたかどうかは看板には書いてありません。
矯正歯科専門で開院しているクリニックのドクターは、多くが歯科医師免許取得後、矯正歯科の専門教育を受け、長年、矯正歯科のみの治療で経験を積んできた矯正歯科専門のドクターなのです。
Q2.歯並びは遺伝するのでしょうか?
お子様のお顔つきが親御さんに似るということは、お子様のお顔の骨格が親御さんに似るということです。歯並びや噛み合わせは骨格と深く関係があるため、当然、不正咬合には遺伝の要因もあります。
しかし、不正咬合は遺伝の要因よりは生活習慣(食べ物の食べ方や呼吸の仕方、癖など)に影響を受けることが多いとされています。